書籍&レコード:彼岸より

身体と物質、此岸と彼岸、生と死のあわいを描き出すパフォーマンス作品《彼岸より》にもとづくアートブックとレコードをSandwichよりリリースいたします。
《彼岸より》は、ダンサー・田中泯と彫刻家・名和晃平という異なる領域で身体と物質に向き合ってきた二人による、初のコラボレーションです。ここに、音楽家の原摩利彦や照明の吉本有輝子をはじめとした多数のクリエイターが加わり、身体と物質が交わりあう唯一無二の時空間を創出しました。
書籍では、この記念すべき作品を、数々の写真やテキストを通じて紙上に再構成することを試みています。2024年に山梨県甲府のYCC県民文化ホールにて上演された《彼岸より》の単なる舞台記録にとどまらず、2日間のみ現れたこの特別な「event(出来事)」を、読者の身体感覚へと響かせることを目指しています。紙面から立ち上がる「踊りの気配」に身を委ね、ページをめくりながら、彼岸と此岸のあわいへと足を踏み出してみてください。
アナログレコードでは、音楽家・原摩利彦によるオリジナルサウンドトラックを収録しています。2021年、原が音楽を手がける名和の映像作品《Tornscape》がSCAI THE BATHHOUSEで展示された際に、会場では田中泯による告知なしの「場踊り」が行われました。これこそが《彼岸より》誕生のきっかけであり、いわば《彼岸より》の一端は、原の音によって導かれたとも言えるでしょう。
フィールドレコーディングからの帯域抽出、原と親交の深いミュージシャンたちによる「この世界あるいは社会、自分自身への怒り」をテーマとした即興演奏、尺八奏者・工藤煉山との協働、そして《Tornscape》のサウンドからの発展など、さまざまな手法とアプローチで紡がれる音の数々。それらは互いに響き合い、現実とも非現実ともつかない「どこでもない場所」へと聴衆を誘います。
◼︎ 書籍
書籍名:彼岸より
著者:田中泯 | 名和晃平
寄稿:小崎哲哉
インタビュー:原摩利彦
発行:Sandwich Inc.
初版第一刷発行:2025 年7月11日
仕様: B4 変形(W260×H357)、クータバインディング装、ドイツ装、スリーブケース付、174頁
印刷・製本:日本写真印刷コミュニケーションズ株式会
ISBN:978-4-9913310-2-2
定価:11,000 円(税込)
※京都 蔦屋書店にて先行販売、予約受付中。
◼︎ レコード
アーティスト:原摩利彦
リリース日:2025 年7月11日
フォーマット:アナログレコード
レーベル:Sandwich Inc.
プレス:東洋化成株式会社
品番:SND-INC-001
定価:5,500 円(税込)
※京都 蔦屋書店にて先行販売、予約受付中。